学び創造舎ムゲンダイ公式ブログ

代表の想いをアツく語ります

決意表明

こんばんは。学び創造舎ムゲンダイの酒本です。

今抱えている不安な気持ちも含め、今の想いを共有するためにこの記事を書きます。

 

本日(6月5日)、事業を拡大することを決定し、ホームページで公開しました。

 

決断できても、行動するまでには時間を要しました。

お待たせした高校生の皆さま申し訳ありませんでした。

 

この記事では、

高校生へ事業を拡大しようと思ったわけとは?

ということについて、記事を書いていきたいと思います。

 

現在、学び創造舎ムゲンダイでは、「やりたい」を伴創する学び舎として運営しています。これは、大学生の頃から感じていたことが大きく根っこにあるのかもしれない。と思っています。

 

大学生の頃から学習支援事業に携わっており、小学校教員を退職した現在も週2回参加させていただいております。この学習支援事業では、対象となっている中学生と高校生が限定されており、希望すればすべての中高生が参加することができるわけではありません。対象外から外れてしまうと、登録することすらできず、教室に参加することはもちろんできません。もしも、年度が切り替わる際に対象から外れたならば、年度の切り替えと同時に支援を行うことができなくなってしまうのです。また、団体の中で活動していく際、個人情報保護等の観点や犯罪を抑止する観点から生徒との連絡先を交換することは禁止されており、子どもたちとのコミュニケーションは教室の中に限定されています。つまり、対象から外れるか否かという大人の一方的な都合によって、子どもたちの学びの機会が一つ失われることにもなるのです。

 

ぼくは、中学2年生の男の子と教室の中でたくさんのコミュニケーションを取りました。もちろん、他のボランティアさんとの交流を図りながら、たくさんの話をして次年度どんなことをしていきたいか?楽しみなことは何か?何を頑張っていきたいか?などと話をしました。しかし、その中でも教室にボランティアとして参加できるかどうかは私自身は分からないし、子どもたちが参加できるかどうかも分からないのです。そんな心の繋がりにもなっている場所が、私たちの知らないところで法律に基づいて判断がなされ、継続参加することができるか否かが決まっています。そこには子どもたちの意見は一切反映されません。子どもの居場所が一つなくなることにもつながるのです。

 

学習支援教室の事業の一つの目的として、『放課後の居場所づくり』が明記されています。しかし、実態としては市から委託されなければ手を差し伸べることも許されない。連絡を取ることも簡単ではないという現実があるのです。

 

小学校教員を務めていた時のことでした。学生のころ参加していた学習支援事業の業務委託先の変更が発生したことによって、運営する団体が変更となりました。NPO法人から営利団体へと変更になったのです。この変更は業務委託先の選定方法が変わったことによるものでした。本来、登録していなければ教室にボランティアとしても参加することはできないので、無理を承知であいさつに行きました。教室の運営の代表の御好意もあって子どもたちと挨拶をすることができました。ありがたいことに子どもたちは私のことを覚えていてくれて、教室に顔を出すとたくさんの話をしてくれました。すごくうれしさがあったのですが、わたしが想定していたよりも子どもたちの姿は多くありませんでした。何よりも前年度教室の参加率が高かった中学生の姿は見えなかったのです。

 

わたしは悔しくなりました。もちろん、先ほど書いたように対象から外れてしまえば教室に参加することはもちろん、登録すらできません。しかし、昨年度までの教室を知っていた私からすれば、教室の雰囲気が大きく違いました。『居場所』という印象はほとんど抱くことができませんでした。あくまで学習支援を行う場所であって、受験というシステムを乗り越えるために勉強している場所となっているようにしか見えなかったのです。今まで仲間と共に築き上げてきた数年間が大人の手によって一瞬で崩れていくことに悔しく思ったのです。

 

おそらく、そのモヤモヤした感情を僕は抱いていたのでしょう。その翌年の2月にとあるイベントに参加しました。当時は、コロナが日本に入り始めたころでした。今のように緊急事態宣言が発出されるとは思わず、秋葉原にあるビルの一室で開かれたイベントに参加していました。そこでの出会いをきっかけに連絡を取り始め、オンラインでの学びを行うようになっていきました。

 

コロナは瞬く間に感染が拡大し学校も休校要請。様々なイベントは中止を余儀なくされるようになっていきました。しかし、コロナはマイナスだけではなく、いい変化ももたらしました。それがオンラインによる双方向のつながりの拡大です。わたしもそのプラスを多く受け取ってきた一人で、数々のセミナーに参加してきました。すべての時間を使っても簡単には会いに行くことができないほどの、日本各地に住んでいる人から様々な学びを得ることができたのです。

 

そして8月私にとって大きなきっかけを与えた問いがありました。その問いが

「あなたの理想の教育とは?」

というものでした。

 

このころから、わたしがやりたいことは何なのだろう?と考えるようになりました。正確には、元々考えることが大好きだった私は「どうあってほしいのだろうか?」と考えていくようになりました。そして考えたことが、「学びたい人が学びたい人から学びたい人と学びたいことを学びたい時に学びたい場所で学びたい方法で学ぶことのできること」だったのです。そして、この言葉をもとに立ち上げたのが学び創造舎ムゲンダイです。この想いが達成されたとき、どうなっているのだろうか?と考えていくと、そこは学びの場であり、学校だろうと考えたので、現在では究極のビジョンとして『地球を学校にする』と話すようにしています。

 

さて、ここまではどうして学び創造舎ムゲンダイを立ち上げようと思ったのか?について、今までの体験についても触れながら書いてきたのですが、本題である『どうして高校生までサービス提供を行うことにしたのか?』について書いていこうと思います。

 

学び創造舎ムゲンダイは、小中学生の「やりたい」を伴創する学び舎として立ち上げることにしました。ここにも判断した理由があって、わたしのフォロワーの周りには活動している人がたくさんいて、その人たちの所属の多くが社会人、大学生及び高校生でした。小中学生もいたのですが数が少なかったのです。そうであるならば、高校生は自分自身で行動していくことができるだろうと考えて、対象から外していました。小中学生のやりたいことはあっても、活動するためには時間がかかるだろうと感じたからです。

 

そんなわたしは、小中学生を対象としたサービスとして提供を始めていくことを決意し、準備を少しずつ行ってきました。子どもたちに届けたい。どうすれば届くのだろうか?と考えて、情報を発信していきました。しかし、様々な子どもたちとの連絡を取ることは叶いませんでした。

 

そんなある日、以前お世話になった先生からこのようなメッセージをもらったのです。「こんにちは。お久しぶりです。新学期が始まって2か月、いかがお過ごしですか?」と。教員を退職したこと、個人事業主を始めたこと、子どもに届けようとしていることについて話しました。そして、その先生からメッセージを受け取りました。

 

「寄り添うんだなぁ」
「届けようと思わないでさ」

 

わたしには、その大切なところが抜けていました。相手のことを知ること、相手のことを考えること、相手に寄り添うこと。本当に必要な人には必要なタイミングがある。その時に届けられたらいいじゃないか。と少しずつですが、思えるようになってきた気がしたのです。そこで、ふと思い立ちました。今まで、ぼくはたくさんの高校生と関わってきた。そんな高校生の中にも魅力を感じていて、けれども対象外だからと諦めている人はいるんじゃないだろうか?と。Twitterの投票を行ったのですが、6名もの方がやってみたいと回答してくれたのです。

 

ある日のnoteで書きました。一人でもいればやってみようと思っていた。あとは行動するだけだと。その行動をするためには、わたしが自ら決めたルールを変更する必要があります。だからこそ、時間がかかりました。ぼくのやりたいことは何なのだろうか?サービスの提供を小中学生に限定しておくことで成し遂げられるのだろうか?そもそも小中学生に限定したことはどうだったのだろうか?これらについて考え直してみました。ぼくは『地球を学校にする』ことをしたいんだ。サービスの提供を小中学生に限定したら、成し遂げられない可能性もあるじゃないか。そう考えてみたら、サービスの提供を高校生に拡大しない理由は少なくなっていったのです。むしろ、サービスを利用したいという高校生がいるのに、提供しないというのは目標である『学びたい人と学ぶ』ことを自らつぶしてしまっているのです。学びたい高校生の想いを踏みにじるなんて、私のやりたいことじゃありません。

 

だから、わたしはこの数か月で考えてきたことを大きく変更していくことにしました。もちろん、分からないことはたくさんあります。けれども、分からないことがない世の中は生活したところで面白さはないだろうと信じています。だからこそ、挑戦していくことの面白さを自らが体験していきます。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。この選択を正解とするために、これからも相手に寄り添いながら、楽しく活動していきます。これからも応援よろしくお願いいたします。